「ねぇ、ここが『~~』って一行のお話を読めるお店かしら?」
そう聞かれたのは去年の紙博in東京のことでした。
「自分だけの小さなお話ルーレット」
カードを4枚ひくと一行のお話が読める、Kino.Qのオリジナル商品のことだ!
(Kino.Qにはオリジナル商品しかないけれど)
そうです、ここです!!
でも。
でも、今回ご用意できなかったんです…。
この一言を言うのがすごくつらかったのを覚えています。
そう、去年の紙博in東京には「自分だけの小さなお話ルーレット」を持っていけなかったんです。
絶対持っていきたいって思っていたけれど、どうしても間に合わなかった。
というより、紙博当日には今後の制作の目途もついていない状態でした。
持っていけなかったことが本当に申し訳なくて
(絶対絶対、来年の紙博in東京には持っていけるようにがんばる!!)
とひそかに決意していました。
仕様変更がありつつも、また制作ができるようになった今、今回の紙博in東京で
またあのお客さんに会えるだろうと思って楽しみにしていたんです。
「今年はご用意できましたよ!!一行の小さなお話を読んでみませんか」って言おうって思って
ずっとそわそわしていたのに。
まさかの日本、世界の非常事態。
もうお客さんも新型コロナウィルスのことで頭がいっぱいで、
去年買えなかったことだって忘れちゃったかもしれないけれど
世界が落ち着いて、またイベントが開催される日が来るまで
「自分だけの小さなお話ルーレット」をつくりつづけようと思っています。
いつの日かイベント会場で「一行の小さなお話を読んでみませんか」って言うために。